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1歳以降に接種推奨の予防接種

こどもたちが1歳のお誕生日を迎えると、お祝い行事とともに重要になるのが1歳の予防接種です。赤ちゃんから幼児へと成長するこの時期は、お母さんからもらった免疫が弱まり、感染症にかかりやすい状態になります。1歳の節目には多くのワクチンを同時接種することもあり、不安を感じる保護者の方も少なくありません。

1歳以降に優先して受けるべき予防接種と予防できる疾患

1歳未満に接種する予防接種と並んで、1歳時に接種が推奨されている予防接種は非常に重要です。これらは、かかってしまうと重症化したり、深刻な後遺症を残したりする可能性のある病気を防ぐためのものです。

麻しん・風しん(MR)混合ワクチン

麻しん(はしか)と風しんを予防するためのワクチンです。麻しんは非常に感染力が強く、肺炎や脳炎などの重い合併症を引き起こす恐れがあります。かつては「いのちさだめ」と言われ、命に関わる重大な疾患として知られていましたが、予防接種おかげで罹患者がいればニュースになるほど稀な感染症になりました。

風しんは発熱や発疹が主な症状で「3日ばしか(はしか=麻しん)」と呼ばれ、麻しんに似た発疹が出ますが比較的症状は軽く済みます。一方で妊婦が感染すると赤ちゃんの目や耳、心臓に障害が出る先天性風しん症候群の原因となりうるため、社会全体での予防が重要です。

水ぼうそう(水痘)ワクチン

強いかゆみを伴う発疹が全身に広がる「水ぼうそう」を予防します。かつては多くのこどもたちがかかる病気でしたが、現在は定期接種化により、流行するケースが激減しました。水ぼうそうは感染力が非常に強く空気感染もするため、集団生活が始まる前にしっかり免疫をつけておくことが大切です。

水ぼうそうの詳細については「水ぼうそう」のページを参照してください。

おたふくかぜ(ムンプス)ワクチン

耳の下(耳下腺)が腫れて痛むおたふくかぜを予防します。任意接種(自費)ですが、合併症として難聴(耳が聞こえなくなること)や髄膜炎、膵炎などを引き起こすことがあります。また、睾丸炎や卵巣炎は将来的な妊孕性(妊娠可能性)を低下させることがあります。特に難聴は一度起こると回復が難しいため、ワクチンでの予防が極めて有効です。

おたふくかぜの詳細については「おたふくかぜ」のページを参照してください。

五種混合ワクチン(三種混合ワクチン・ポリオ・ヒブ)・小児用肺炎球菌(追加接種)

生後2ヶ月から受けてきた五種混合ワクチン、肺炎球菌ワクチンの仕上げとなる追加接種です。1歳を過ぎてからそれぞれ4回目を接種することで、免疫をより確実で長期的なものにします。ヒブ(インフルエンザ菌)と肺炎球菌は、命に関わる細菌性髄膜炎の原因となるため、忘れずに完了させましょう。「1歳までに接種推奨の予防接種」のページも併せてご覧ください。

日本脳炎ワクチン

通常は3歳から接種を開始しますが、在住する地域(西日本・南日本)や生活環境によっては生後6ヶ月から前倒しで接種することも可能です。蚊が媒介する日本脳炎ウイルスによる脳炎を防ぎます。高熱や頭痛、けいれんなどの症状が現れ、後遺症が残るリスクも高いため、適切な時期に接種を開始しましょう。

効率的に免疫をつけるスケジュールと同時接種のメリット

1歳になったばかりの時期は、受けるべきワクチンの数が非常に多くなります。効率よく、かつ確実に免疫をつけるためには、複数のワクチンを同じ日に接種する同時接種が一般的です。

ただ接種本数が多いため、こどもの負担を考慮して2回に分けて接種していただいてもよいでしょう。同時接種を行うことで来院回数を減らせるだけでなく、お子さんが病気に無防備な期間を短縮できるという大きなメリットがあります。

1歳のお誕生日直後に推奨されるセット
  • 麻しん風しん混合(MR)1回目
  • 水ぼうそう(水痘)1回目
  • おたふくかぜ 1回目(任意)
  • 五種混合ワクチン 4回目(追加)
  • 小児用肺炎球菌 4回目(追加)

就学前や思春期に必要なワクチン

小学校入学前には、MR(麻しん風しん混合)ワクチンとおたふくかぜ(任意)の2回目接種をしましょう。百日咳の予防のために、三種混合ワクチンの追加接種が任意ですが世界的に推奨されています。また、小学校高学年から中学生にかけては日本脳炎の追加や二種混合、そして将来の子宮頸がんを予防するためのHPVワクチンも重要です。

HPVワクチンの重要性については「子宮頸がんワクチン」のページにまとめています。

任意接種(自費)ワクチンの必要性と費用について

予防接種には、法律で定められた定期接種と、希望者が受ける任意接種があります。任意接種は費用が自己負担となりますが、決して受けなくても良い軽い病気ではありません。当院では、お子さんの健康を守るために必要なワクチンについては、任意であっても積極的な接種をおすすめしています。

1歳以降の予防接種に関するよくある質問

Q1. おたふくかぜワクチンの接種は任意ですが必要ですか?

A1. 日本では未だに任意接種の位置づけになっていますが、国際的に非常に重要なワクチンとして知られており、滋賀県以外の多くの自治体で全額あるいは一部補助が出るようになっています。滋賀県はこども人口比率が高いのになぜ、、、知事にお願いしたいと思います。

Q2. 子宮頸がん(ヒトパピローマウイルス)ワクチンの接種は男児では任意ですが必要ですか?

A2. 男性がHPVに感染しないことによって、女性へのHPV感染を予防する効果があり、必要と言えます。男性自身も中咽頭がん、肛門がん、陰茎がんなどの発生リスクを減らすことができます。先進国の一部では男児の接種が無料化されています。日本も追いついてほしいものです。

Q3. 結局いつ何を打てばよいのかよくわりません

A3. ワクチンのスケジュールは数年おきに変更されるため、保護者の方が完全に理解するのは困難です。信頼できる情報として日本小児科学会推奨の予防接種スケジュールと「Know! VPD VPDを知って、子どもを守ろう。」のサイトをご覧ください。当院でご相談いただければ、最適なワクチンスケジュールを提案させていただきます。

その他の質問については「予防接種についてよくある質問」のページもご参照ください。

継続的な健康管理のサポート

予防接種は一度打って終わりではなく、数年後に追加接種が必要なものも多いです。当院では母子手帳の記録を確認し、次はいつ、どのワクチンが必要かを定期的にお伝えするようにしています。予防接種だけでなく、日頃の風邪やアレルギー相談、乳幼児健診など、お子さんのかかりつけ医としてトータルにサポートいたします。

1歳という大きな節目を迎えられたお子さんと、日々育児に奮闘されているご家族の皆様に、心からお祝いを申し上げます。この時期の予防接種は、こどもたちの世界が広がる中で、目に見えないウイルスや細菌から守ってくれる力強い盾となります。

接種スケジュールは複雑に見えるかもしれませんが、私たちが一緒に整理し、最適なタイミングをご案内します。接種後の反応やケアについても、一つひとつ丁寧にお答えしますので、どうぞ安心してお任せください。

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