鼻みず
鼻みずは鼻の粘膜から分泌される粘液と血管からの成分が混ざりあったもので、大きく3つの役割を果たしています。
異物の除去
鼻の中に入り込んだウイルス、細菌、花粉、粉塵などの異物を取り込んで喉の奥へ運び出します。飲み込んだ鼻みずは胃酸の力によって消毒されます。食べ物の通り道である食道の前にある気管に異物が侵入するのを防ぐ役割があります。
粘膜の保護
鼻の中の粘膜を覆うことで乾燥などから粘膜を守ります。
加湿・加温(冷却)
鼻から吸入した空気を加湿・加温(冷却)することで、空気を体温に近い温度にして肺への負担を軽減します。熱いものを食べたり、冷たい空気を鼻から吸ったりして鼻みずが増えるのは、人間の身体の大事な反応だと言えます。
かぜ、インフルエンザなどの感染症やアレルギー性鼻炎では炎症反応によって鼻みずが増えるのですが、炎症反応の仕方が違うために鼻みずの性状が異なります。
①かぜなどの感染症 → 透明な鼻みず → 色つき(白、黄、緑)に変化
②アレルギー性鼻炎 → さらさらの透明な鼻みず
③副鼻腔炎 → 色つき
以上が一般的ですが、アレルギー性鼻炎の方がかぜを引くこともありますし、アレルギー性鼻炎でも鼻みずが鼻の中に停滞している時間が長いと色つきに変化したり、副鼻腔炎は年長児(小学生以上)では慢性化することがあっても年少児では副鼻腔が成長していないため、そもそも抗生剤(抗菌薬)の必要な副鼻腔炎は起こしにくい、などなど色々と考える要素があります。
治療については、かぜの鼻みずを効果的に止める(減らす)内服薬はありません。抗アレルギー薬はかぜの鼻みずには無効です。抗生剤もほとんどの場合は無効で、繰り返し抗生剤を使用することで耐性菌と呼ばれる抗生剤が効きづらい菌が、喉や鼻で育ってしまうことがわかっています。
また、鼻吸いについてもむやみにやりすぎると鼻の粘膜を傷つけてしまい、逆に鼻づまりの原因になったり、鼻血出てきてしまったり、逆に吸引圧の弱すぎる鼻吸い器はほとんど役に立たなかったりします。
結局どうすれば・・?
鼻みずが出だしたときの状況(特に発熱や咳の有無)、鼻みずの変化(透明か色つきか)などを観察してください。
当院に受診していただいた際に、その時点で考えられる疾患についてご説明いたします。
また、外来で鼻吸引の処置もできますので、どうぞ気軽にお申し出ください。
