インフルエンザワクチン
インフルエンザワクチンで予防できる病気と接種の目的
インフルエンザワクチンは、インフルエンザウイルスの感染による発症を抑え、重症化や合併症を防ぐことを主な目的としています。感染を完全に防ぐものではありませんが、接種によって体内に免疫をつくることで、万が一かかった場合でも症状を軽く抑える効果が期待できます。
特にお子様は免疫機能が発達段階にあるため、インフルエンザにかかると重症化しやすい傾向があります。中耳炎や肺炎のほか、稀にインフルエンザ脳症といった命に関わる重篤な合併症を引き起こすこともあります。ワクチンを接種しておくことで、こうした深刻な事態を避ける可能性を高めることができます。
厚生労働省のホームページには下記の記載があります(2026/9/6)
「6歳未満の小児を対象とした2015/16シーズンの研究では、発病防止に対するインフルエンザワクチンの有効率は60%と報告されています
現行のインフルエンザワクチンは、接種すればインフルエンザに絶対にかからない、というものではありません。しかし、インフルエンザの発病を予防することや、発病後の重症化や死亡を予防することに関しては、一定の効果があるとされています。」
インフルエンザの症状や合併症についての詳しい情報は「インフルエンザ」のページを参照してください。
※以下の記載は従来型の注射タイプの予防接種についての内容になります。
子どものインフルエンザワクチンの接種回数と接種時期
子どものインフルエンザワクチンは、生後6か月から接種可能で、13歳未満のお子様は十分な免疫をつけるために2回接種が推奨されています。13歳以上のお子様や成人は、通常1回の接種となります。受験生など特殊な状況下では13歳以上でも2回接種していただくこともできます。
13歳未満に2回接種が必要な理由
13歳未満のお子様は、過去にインフルエンザウイルスに感染した経験が少ない、または予防接種の経験が少ないため、1回の接種では十分な免疫がつきにくいとされています。2〜4週間の間隔を空けて2回接種することで、より強固な免疫を獲得することができます。
いつ接種するのが適しているか
インフルエンザの流行は例年12月頃から翌年3月頃にかけて本格化します。ワクチンを接種してから免疫ができるまでに約2週間かかり、その効果は約5か月間持続すると考えられています。そのため、流行が本格化する前の10月から11月中旬までに1回目の接種を済ませておくことが望ましいスケジュールです。流行の開始時期によって接種時期を変更するのが最も有効ですが、流行時期を予測することが難しいのが悩みでもあります。
全体の接種スケジュールに関する情報は「小児科学会推奨の予防接種スケジュール」のページをご覧ください。
インフルエンザワクチンの副反応と注意点
インフルエンザワクチンの副反応は、多くの場合、接種後数日以内に自然に治まる軽度な局所反応や全身反応です。注射した部位の赤み、腫れ、痛みのほか、発熱や倦怠感が見られることがあります。
接種後によく見られる反応として以下のものがあります。
- 接種部位の赤み、腫れ、しこり、痛み・・通常は2〜3日で自然に軽快します
- 発熱や寒気、頭痛、だるさ・・接種後数日以内に治まることが一般的です
卵アレルギーがあるお子様の接種について
インフルエンザワクチンの製造過程では鶏卵が使用されますが、高度に精製されているため、含まれる卵白成分はごくごく微量です。軽度の卵アレルギーがあるお子様でも、多くは問題なく接種を受けられます。ただし、卵を食べて重いアレルギー症状が出た経験があるお子様は、接種前にご相談ください。
食物アレルギーへの配慮や当院の診療方針については「食物アレルギー」のページで詳しくご案内しています。
費用について
インフルエンザワクチンの接種は、原則として自由診療(全額自己負担)となります。自治体による公費助成の対象となる年齢や条件に該当する場合は、助成が適用されることがあります。シーズンごとに費用が変わりますので、「お知らせ」やInstagramの投稿からご確認ください。
インフルエンザワクチンについてのよくある質問
Q1. 1回目と2回目の接種間隔はどのくらい空ければよいですか?
A1. 2〜4週間の間隔を空けて接種します。免疫効果をしっかり高めるためには、4週間の間隔を空けることが推奨されています。
Q2. 他のワクチンと同時に接種することはできますか?
A2. はい、医師が必要と認めた場合は同時接種が可能です。同時接種を行ってもそれぞれのワクチンの効果や副反応の頻度が変わることはないとされています。
Q3. 接種当日の入浴や運動はどうすればよいですか?
A3. 接種当日の入浴は問題ありませんが、注射した部位を強くこすらないようにしてください。激しい運動や長時間の過度な運動は控え、安静に過ごすようにしてください。
その他の疑問については「予防接種についてQ&A」のページでもお答えしています。
